| 「蒼の月」 |
 |
暗い夜の幻と迷いに浮かぶ蒼の月
蒼の光が闇をさまよった足跡を照らして
遠くの過去から今へと
光り輝く軌跡を描いてくれる
夢のように去った桜の季節も
雨に隠れて流した涙も
悲しい落葉の色も
白銀に凍えて歩いたあの道も
もう恐れなくていい
蒼の光が闇をさまよった足跡を照らして
遠くの過去から今へと
夜の深淵に見えないけれど
蒼の月がいつも
泣いた数だけ
光り輝く軌跡を描いてくれるから
|
|
|
|
 |
| 「空の水槽に」 |
 |
空の水槽に浮かんだ不思議なモノ
小さくてぷにぷにした不思議なモノ
ふわふわとみなもに揺れたり沈んだり
青、赤、白、黄色・・・
刻々と表面の色を変えて
ときに丸く
ときにとんがったり
四角くなったり
水を入れ替えても
いつもそこにあって
いなくなることもないし
手に取ろうとしても
するりとかいくぐったりする
空の水槽に浮かんだ不思議なモノ
わたしは毎日それを見ている
空の水槽に浮かんだ不思議なモノ
わたしの水槽を毎日彩っている
空の水槽に浮かんだ不思議なモノ
わたしの水槽は
いつからか空じゃなくなった
|
|
|
|
 |
| 部屋 |
 |
気がつけばまたこのドアの前にいる
ここがどこなのかは知らない
だがこの部屋に行きたい
そう思うときにもうここに立っている
知っていることがある
この部屋にはやさしい人がいる
この部屋にはおもしろい人がいる
この部屋にはかわいい人がいる
この部屋にはかっこいい人がいる
この部屋には物語があることを・・・
オレは知っている
そして・・・
この部屋には名前があることも・・・
|
|
|
|
 |
| 「学校」 (以下:吉川刹様へ) |
 |
みんなで同じ服を着てね
みんなで同じ事をするんだ
給食はみんなで同じものを同じだけ食べる
ここでは貧富も身分もみんな平等の
一つの理想の空間なんだよ
考え方はそれぞれ違うけど
みんなきっと分かり合える
同じ価値観に生きているんだもの
個性は出しにくいけど
今はそれでいいんだよ
たとえ望まなくても
みんな自分だけの生き方を
探さなければいけないときは来るんだから
あわてなくていいんだ
今は同じ価値を共有して
同じ時を同じよう生きて
走って
恋して
泣いて
笑って
おんなじ太陽の沈むときを
みんなでいっしょに眺めようよ
|
|
|
|
 |
| 「東京」 |
 |
高いビルと無数の線路に囲まれた街
情報とモノと人にあふれている
人はいう
ここは眠らない街、干渉のない街と
だがこの街は何も眠らないわけじゃない
ただ夜にも生きる人がいる
昼の顔と夜の顔を持ち
どちらに生きるも自由だ
そしてこの街は何も干渉がないわけじゃない
ただ多くのあり方が許される
現在も過去も問いはしない
そう、未来を問うだけだ
高いビルと無数の線路に囲まれたこの街で
今日から僕は生きていく
|
|
|
|
 |